Goro-Sakamoto’s world

坂本吾郎(Goro)が語る。自分の考えをストックし、アウトプットしていきたい。でも考え方は変わるものなので、その時々の思考が常に最新とは限らない。

夜な夜な繰り広げられる密かな会話

お疲れ様〜、今日はどこに行ったの?

 

うん、ちょっと聞いてよ。

1時間半くらい走って道路沿いに停めてさー、なんかワラビを取ってきたみたいだよ。なんでも、斜面のところの畑を焼いたあとに生えてくるらしいよ。袋いっぱいに集めてたみたい。

 

その後は、漁港のある小さな町まで30分ほど走ってさ、小さな山にタケノコ狩りに行ったみたい。

 

結構急な勾配で、登り道はない所。登山で言えば難所さ。枝を掴んでロープ使いながら上がっていったよ、竹やぶの中に。

 

雨の後だったからね、いっぱい生えてると思ったんだろうね、「雨後の筍」とも言うし。

 

ところがだ、どうも収穫はそれほどでもなかったみたい。2時間くらい竹やぶの中で過ごしてたよ。でも持って帰ってきたのはたったの3本だけ。とはいえ、それはそれは立派な若いタケノコだったさ、全身が土に埋まってたんだろう。その日のうちに湯がいておけば簡単に食べられるとっても新鮮なやつさ。

 

その後はビーチのある海に行ったよ。この町は、山も海もあって最高だな。でもちょっと走り疲れちまったぜ。

 

そこで子供達は貝を見つけたり生き物観察したりして、風が吹いてまだ冬の冷たさが残る海に膝くらいまで入ってね、とっても元気に遊んでたね。

 

大人は、ここでも食べ物を収穫してたよ。なんだと思う?わからない?

 

答えはワカメ。

 

そこいらにゆらゆらと生えてるのさ。でもね、浅いところに生えてはいるけど、取りに行くには大人も膝上くらいまで海に入らなければならないみたいなんだ。子供と違ってね、大人は寒さに弱いだろ?それでも、今夜のご飯とかなんとか言いながらとってもよく働いてたよ。

 

そこで仕事の原点を見たって感じ。

 

うん?わからない?

 

だってほら、考えてみなよ。昔、会社とかなかった時代、みんなその日に食べるものを探しに行ってただろ?そのことさ。

 

狩りができる男が優秀。

今で言えば給料の高い奴が優秀とかそんな感じかな。一概に言えない気もするけど、あくまで例え話としてね。

 

いずれにしても、男たちは家族の喜ぶ姿を想像しながら寒いのを我慢してワカメを収穫してたんだと思うよ。

 

多分、タケノコの時もそうだったのだと思う。なかなか見つからないけど、なんとか自分が見つけたい、手柄を立てたい、頼りになると思われたい、人が見つけたタケノコをもらうよりも、自分が見つけて家族に食わせてやりたい。妻にいい所を見せてやりたい。

 

ここにある心理ってのは、人は単に食べ物がある状態で満足するのではなく、達成感を感じたり、自己承認を求めたり、そういう感情が混ざっているってことだよね。

 

人はパンのみにて生くるものに非ず

 

昔の人はちゃんと真理を突いている、よく言ったものだ。給料が安定した会社にいてもやりがいや自己成長が感じられない職場ならば方向を変えた方がいいのかもね。だって、ただパンに釣られてる時間を捧げてるってことになるだけだから。

 

人生の時間は有限だ。時間を切り売りしている間は何者にもならない。このことはみんなわかっちゃいるけど、じゃあどうすれば現状を変えられるのか、そこが見えてる人は多くはないよね。

 

てか、見えてから行動している人はすでに遅くて、何かを掴んでいる人は、見える前に行動したからこそライバルのいない場所で何かを手に入れることができたわけ。見えるまで待っていたら、他の人にとられてしまうということだろ?これ、理屈ではすごくシンプルな話で理解しやすいよね。

 

虎穴に入らずんば虎子を得ず

 

やっぱり、昔の人の知恵はすごい。ぴったりの言葉がたくさんあるんだもの。同じことを考えていたってことだよね。もう最高だな。

 

 

ただ、見えないものを掴みに行く勇気と行動力はやっぱり生半可なものではないんだよなー。行った先が崖っぷちかもしれないし、砂漠かもしれない、あるいは、何もないのかもしれない。単純に怖いだろ、見えない所を行くのは。

 

死ぬもしれないという恐怖を克服するのはやはりたやすいことではないってことだな。

 

 

ただひとつだけ言えるのは、行かないとわからないということ。

 

行かなければ現状のまま、みんなと一斉に走って止まっての繰り返し、その辺を走る車と一緒さ。行き着くところはみんなと同じところ。

 

これは自分の意思で行くのではなく、敷かれたレールを走っているだけということなので、切り開く苦労、産みの苦しみというものがないわけさ。だからめっちゃ楽。

 

そしてこうしていればほぼ食いっぱぐれることはないからね、少なくともこれまでの時代の中では。そりゃーリスクをとる方が頭おかしいって思われても仕方がない時代だったんだと思うよ、多分。

 

だが、今の変化のスピードがとてつもない時代にいつまで前の時代の考え方が通用するのか、そこはやっぱり、よくよく考えた方がいいし、皆と一緒であることがリスクになってくるはずだ。

 

社会保障もあてにならないし、定年後も稼いでいく必要がる。

 

話も長くなるので、この話はこの辺にしとこうか。てかすごい脱線しちゃったよ。

 

というわけで、結構走って疲れたってわけ。で、君はどこに行ったの?

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