報告書作成のコツ
議事録の作成は大切だ。
トップ同士の会談、外部も含めた会議、その形式は取り敢えず傍に置きつつも、記録の作成がうまくできる人とそうでない人は、結構分かれるところ。
何をもって上手いか下手か、については色んなポイントがあると思うが、まあシンプルに
●わかりやすさ
●正確さ
この2つであろう。
ちなみに、拙者は英語が下手にもかかわらず英語の会議に出て概要の報告書を作ったり、外国の相手との交渉や調整ごとを任されたりして、その結果を上司や同僚に文書で報告するというような業務は過去に多く経験してきた。
そんな中で、もちろん完璧ではないにせよ、失敗も重ねながら、当時の同僚や上司の作り方などを真似し、上手い表現方法を盗み、それなりに上達させてきたという自負はある。
今の職場でも、それなりに要点をまとめて次に繋がる報告書や記録を作成している同僚もおり、そこは心強い。
拙者も負けじと、顧客との面会、会議、情報収集の相手方などと次に繋げていく必要がある話をした場合には、要点のみをさっとWordで作り、次の対応案などの所感を含めて報告する。
トップ同士の会談などでは、極力省略せずに、発言の要旨を過不足なく正確に書く。
ただ、ここではverbatim(一言一句言葉通り)である必要はない。
繰り返しになるが、過不足なく、正確に、わかりやすく伝えられればよいのだ。
そうすれば次のアクションを誤ることは無いだろう。
ある日、とある無能な上司が、トップ同士の会談の記録を書いて、修正の必要がないかどうか確認を求めてきた。
ここまでは良い。必要なプロセスだ。褒めてやろう。無能な割にはよくできた。
しかし、直後に無能な上司の無能ぶりが露見した。極めて遺憾だ。
まさに言っていないことを言ったかのように書いていたのである。これはありえない。
例えば、
「対応する用意がある」
という発言を
「予算措置も含めて対応済みだ」
と書いているが、意味が違う。
さらには、
「双方で代表者を決め、プロジェクトチームを結成して進めていくというやり方も一案」
という発言を
「既にこちらはプロジェクトチームを立ち上げたので、一緒に頑張っていく所存」
と書いている。
もう、センスがないというか、事実を曲げるなという話である。次のアクションに係る判断を誤らせる極めて危ない行為であると言わざるをえない。
このようなことがあると、後日、言った言わないの無用な議論に繋がっていくのである。
記録を取る時はメモを意識しすぎず、話の流れに集中して要点を頭に入れる。すると後からスラスラと思い出しながら書けるし、わかりやすい報告書になる。
英語で仕事していた当時の先輩からの助言だ。
私はこの時の先輩の教えを今でも大切にしている。
By Goro