残念な上司
接待で飲み会の時、店選び、予約からお酒の注文、お金の精算まで、下っ端の仕事だ。
そんな時、ああどうせ課長は酔っ払って調子こいていいことばかり先方に言って、後からさらに仕事が増えることになるのにめんどくさー、と思う気持ちも分かる。
しかし同時に、この人達が楽しく飲める場を提供できたとすれば、なかなか見えないところではあるが、ちゃんとやるべき仕事をやっているということであり、できのいい上司ならばきちんとそこも見ているはずだ。
彼に任せておけば物事がうまくいく、と。
見ていないならばそんな上司は見捨ててしまえばいい。
今回は、そういうところが出来ていないマネージャー職の人は多いよね、という話。
ある時、会食の主人である課長が、接待の相手方に対してこんなことを言った。
担当の坂本(部下の名前)がいつも粗相してないですか?
もちろん冗談交じりにではある。
しかし、部下を弄って笑いを取ろうとするのは、なんとも卑劣なやり方ではないか?
それとも笑いだと受け止められない部下が悪いのか?
もちろん、部下の立場として、その場では笑って答えるが、やっぱりこんなに些細なことでも上司に対する見方が変わってくる発言であるというものではないか。
気にしない人は気にせずに、上手く合わせて笑っておけばいい。
しかし、私ならそんなことできないし、こういうことを続けなければならない人生はごめんだ。
そもそも前提として、相手にへこへこいいことばかりを言ってたからといって何も生まれないし、信用を落とす行為ではないのか。。
だから部下はこういう時、必ずドライな目で見ている。
お客さんであっても、何でもかんでもへこへこする必要はないし、要望に全て応える必要はない、こんなにショートノーティスで物事を依頼してくるのはむしろ非礼に値する、なぜに言うべきことを毅然と言わないのか、言わないことが不誠実という考え方もできるのではないか、と。
その上司はこう続ける。
この歳でこのポジション(マネージャー職)に就くと守りに入ってしまうんだよねー。
だそうだ。
もう、見捨ててしまえばいいと思う。
一番聞きたくない発言だ。
知ったことか、以外に言葉が見当たらない。
若者は、守りに入った上司には1ミリの魅力も感じないし、そんな背中を見せておいて、その組織で偉くなりたいなどとは思わないだろう。
だから優秀な人材が組織を去っていくのである。
上司たるもの、常に部下を守り、言うべきことは言う、是々非々の姿勢と強い姿を見せて欲しい。それによって部下は思いっきり能力を発揮して仕事ができるし、モチベーションを上げることになり、結果、組織のパフォーマンスを高めることに繋がっていくのである。
部下の立場では、こういう些細なところにマネージャーとしての資質が散りばめられているということを見逃してはならないし、上司になった場合には、こういう些細な点を軽視してはならない。
By Goro